小名浜港で5日朝、北海道・襟裳岬から東に約500kmの公海で漁獲された秋の味覚の代表格のサンマ約54tが初水揚げされた。届けたのは、中之作漁業協同組合に所属する〝福島船団〟の棒受け網船「第11権栄丸」と「第21権栄丸」。魚群が形成された場所や船団を取り巻く環境から、昨年より15日遅い初水揚げとなったが、水揚げ量は約4倍に。100g以上の中型が多く、1kg当たり407~375円で取り引きされた。
朝焼けに包まれたハマは待ちわびた漁業関係者の活気に満ちあふれ、競り落とされたサンマはさっそく店頭に並び、スーパーマーケットのマルトでは同日昼前から販売が始まった。
今シーズンのサンマ漁は例年と異なり、船の大きさにかかわらず8月10日に一斉解禁されたため、同7日に福島船団のうち6隻が小名浜港を出港し、操業に従事してきた。船員たちも待ちに待った地元での水揚げとなり、第11権栄丸で漁労長を務める森田毅さん(55)は「ようやく初水揚げすることができた。ぜひ皆さんにおいしく食べてもらいたい」と笑顔を見せた。
(写真:小名浜港に初水揚げされるサンマ)
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