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常磐興産 米投資ファンドの事実上傘下に 1回目のTOB決済完了で

 スパリゾートハワイアンズなどを運営する「常磐興産」(本社・常磐藤原町)は12日、2025年3月期中間決算に関する発表の席上、米投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」による1回目のTOB(株式公開買い付け)を巡り、事実上フォートレス社の傘下に入ったと明らかにした。同日に決済が完了した。
 1回目のTOBでフォートレス社側として、Ontario合同会社が常磐興産所有の自己株式を除く株式総数の72・14%を取得。13日から始まる大株主向けの2回目のTOBを含め、合わせて88・13%となる予定。
 来年1月にも臨時株主総会を開催し、株式併合によるスクイーズアウト(強制買い取り)の承認を経て、同3月中をめどに株式の100%買い付けが完了し、常磐興産は東証スタンダード市場から上場廃止となる見通し。
 フォートレス社は、国内4位の客室数を持つマイステイズ・ホテル・マネジメントや、全国172コースを保有するアコーディア・ゴルフをグループに持つ。下山田敏博常務取締役は「ハワイアンズを中心とした観光事業との親和性も高く、将来に向けて発展することをわれわれも期待している」と話し、引き続き地域貢献に努める姿勢を示した。
 一方で新型コロナウイルスの感染拡大によって、着工を延期した新ホテル「カピリナタワー」については、多額の設備投資となるため、フォートレス社と協議を図っていく。 
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 2025年3月期中間決算は前年同期比で、増収増益だったと公表した。売上高は91億3700万円(前年同期比13・1%増)、営業利益は18億3300万円(同35・3%増)。親会社株主に帰属する中間純利益は15億2900万円(前年同期は500万円の赤字)となっている。
 主力とする観光事業では、ハワイアンズの売上高は69億5100万円(同11・9%増)で、コロナ禍前の2019年9月期と比較して98・2%まで回復した。営業利益は22億1400億円(同19・9%増)で、上期の部門最高益を2年連続で更新した。収益実績として、日帰りは58万9千人(同10・5%増)、宿泊は20万6千人(同9・9%増)。それぞれコロナ禍前の82・6%、88・4%と順調に推移している。
 (写真:TOBを巡る説明を行う下山田常務)

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