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いわき市の車両使った「お出かけ市役所」 2月から全国初の自宅に赴くサービス開始
市の次世代移動サービス「MaaS」による出張行政サービス「お出かけ市役所」を巡り、2月7日から市役所に来庁することが困難な市民に向け、全国初の自宅まで赴く「デマンド運行」を始める。内田市長が29日、定例記者会見で明らかにした。
お出かけ市役所は2021(令和3)年度から実証運行を開始し、車両で市にまつわる手続きが行えるなど、中山間地域等の行政サービス向上に努めてきた。
23年度から本格運行となり、同年9月の台風13号に関連した記録的大雨では、水害に遭った内郷地区や勿来地区でり災証明書の出張申請受付を可能とした。同年11月の県議選からは、小川地区で移動期日前投票所としても機能している。
これまでは巡回型運行として、公民館や集会所に向かっていた。市によると、同じ取り組みは昨年11月末現在、全国28自治体で実施しており、県内ではいわき市のみ。
運行日は月曜・水曜・金曜。時間は午前1件、午後2件(各1時間)。いわき市を北部と南部に分け、それぞれ実施日を設定する。提供する内容は、<1>各種証明書交付(住民票、印鑑証明書、税務証明書、資産に関する証明書)<2>マイナンバーカード保険証紐付け<3>スマホ市役所の利用補助<4>オンラインによる各種相談。
このうちオンラインによる各種相談では担当課に取り次ぎ、福祉・保健関係やおくやみ時の手続き、年金相談などに対応する。
受け付けは2月1日から。希望者は無料通信アプリ「LINE(ライン)」の市公式アカウント(スマホ市役所)から予約するか、市構造改革・DX推進課=電話(22)7473=まで。
<スマホ市役所 3月までに拡充へ>
無料通信アプリ「LINE(ライン)」の市公式アカウント(スマホ市役所)は、お出かけ市役所デマンド運行の予約に続き、3月までに新たに4サービスを追加し、計66サービスが利用可能になる。
追加で実装するのは、▽公共施設の利用申し込み▽大型ごみ回収申し込み▽出産支援金支給申請(予定)▽学校体育館へのスマートロック機能導入(同)
(写真:新たなサービスを説明する内田市長)