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盆の入りに太鼓と鉦の音 いわき市各地で「じゃんがら念仏踊り」故人偲んで

 盆に入り、市内各地では新盆を迎えた家庭の故人を偲(しの)び供養するため、市の無形民俗文化財として親しまれている「じゃんがら念仏踊り」が奉納されている。
 昨夜までの雨から一転、快晴となった13日も朝から太鼓と鉦(かね)の音が響き渡っており、このうち好間町北好間の曹洞宗洞菊山「龍雲寺」では、地元の小谷作青年会が念仏踊りを本堂前で披露した。
 中村友也会長(34)や鮫嶋大仙住職(66)によると、同地区では少なくとも90代になる年配者が青年のころ、昭和20年代から踊り継がれてきた。超少子高齢化社会を背景に後継者問題が顕著となるなかでも、中村会長をはじめ若い世代の有志が毎年手を挙げ、継承している。
 同寺院には20~50代の会員9人が訪れ、墓参りに訪れた檀信徒らが見守るなか、太鼓と鉦を鳴らし、「やれやれやれやれ、わっせわっせわっせわっせ」の掛け声とともに「いわき好間で/見せたいものは/桜つつじに/じゃんがら踊り」などと歌い踊り、故人を供養した。 
 同会では13日は13カ所、14日は15カ所と好間地区を中心に小名浜の新盆供養の家々や寺院を回る予定。
 中村会長は「いまがあるのは先人のおかげ。故人を弔い、若い世代にも踊りを見せることで継承していきたい」と話し、鮫嶋住職も「時代なのか、じゃんがらを奉納しない新盆宅が増えてると聞く。亡くなった方々のためにも踊り継いでいってほしい」と、炎天下にもかかわらず、地域を守ろうと汗を流し踊る青年たちを頼もしそうに見つめていた。
 動画は<こちら>。
 (写真:じゃんがら念仏踊りを奉納する小谷作青年会=好間・龍雲寺)

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