市長選の投票日があさってに迫っている。厳しい暑さとは相反し、３陣営による選挙戦自体は熱を帯びているとは思えないが、無関心ではいけない▼１９６６（昭和４１）年１０月、１４市町村の対等合併で誕生したいわき市。来年が市制施行６０年であり、これまで９人が市政のかじ取りを担ってきた。その市長選を過去の本紙記事から再読すると、あらためて感慨深い▼１９９０（平成２）年９月１７日付の１面見出し「中田市長緊急入院 市長選出馬を断念」「後継候補に岩城県議決定」とある。告示まで１週間を切った１５日、３期１２年の前職を破り、保守市政を奪還した現職に変事が起きた▼この時の推薦４団体の動きは早く、翌１６日にし「選挙に勝てる候補者」として岩城光英氏の擁立を決めた。この流れで様相は一変、当時４０歳前県議と７２歳前代議士の戦いとなった。以来３５年、大震災を機に課題は多岐にわたっている。熱弁をふるうのはいいが、実行力を伴ってほしい。
