2019(令和元)年の台風19号による記録的豪雨災害から、12日で丸6年を迎える。いわき市では19年10月12日から13日にかけて、夏井川や新川が決壊・越水し、広い範囲で浸水被害を受け、死者15人(直接死8人・関連死6人・救助中の事故死1人)、住宅被害5109棟、公共施設や農地などに計234億991万1千円の被害が生じた。
近年はいわき市を取り巻く自然災害は激甚化し、23年10月にも県内初の線状降水帯による水害が起きている中で、日頃からの備えのため、市はいわき市のすべての二級河川を巡る「河川洪水ハザードマップ」を完成させた。
河川洪水ハザードマップは、想定し得る最大規模(1千年に一度程度)の大雨によって、河川が氾濫した場合に浸水するであろう範囲を示しており、水防法に基づき市町村が作成する。
市では二級河川11水系・65河川分すべてで作成を進めており、15日公表分で▽勿来地区北部=江畑川、天神川、根小屋川、障子川、中田川、旧中田川▽小川地区=茨原川、常住川、真似井川、相川、荒神川▽平沼ノ内・豊間地区=神下川、日渡川――が加わる。
また11月1日には▽小名浜北部地区=蔵持川、三沢川、走熊川▽泉西部地区=死骨川▽三和地区=三坂川▽遠野地区東部=深山口川▽川前地区=鹿又川▽田人地区=戸草川、大松川も公表。これらによって、現時点での河川洪水ハザードマップ作成は完了となる。
それぞれ市ホームページに掲載するとともに、地区ごとの関係世帯に各戸配布する。市役所5階・土木政策課河川政策担当と、各支所にも備え付ける。
市の河川洪水ハザードマップでは、浸水が想定される区域が深さに応じて色別で区分けされているほか、土砂災害の危険箇所、市の指定避難場所が明記されている。併せて避難所の混雑状況が分かるよう、マップ型混雑検知システム「VACAN(バカン)」が閲覧できるQRコードも付けている。
詳しくは市ホームページ<こちら>へ。市では「水害から身を守っていくためには、一人一人が水害に対して関心を持ち、いざという時に備えて日頃から準備していることが大切です」と呼びかけており、必要な情報も発信している。
(画像:市が公開している河川洪水ハザードマップ)
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12日で東日本台風から6年 いわき市 すべての河川洪水ハザードマップ公開へ






