磐城平城本丸跡地を整備し、11日に開園した磐城平城しろあと公園。敬愛する城郭考古学者千田嘉博氏の記念講演を拝聴すること叶わず、肩を落としながら翌日足を運んだが、余計に気落ちした▼いわき駅北口から『攻めて』みた。戊辰戦争の後、本丸跡南側の堅固な石垣は撤去されており、それに代わる石垣調のコンクリ壁。磐城平城は江戸初期に築かれ、いまに残る塗師(ぬし)櫓を見て分かる通り野面積み。切込接(きりこみは)ぎのような高精度な加工ではない。野面を模したような模様には良い印象を持ち、植生はともかく再現された白蛇掘もなかなかだ▼が、体験学習施設の出来にはがっかり。茶室はいいが、肝心な展示交流室の規模には言葉が出ない。流行りのVRを駆使するなど与えられた条件下、できる限りのことはしたのだろうが、歴史好きには物足りない▼侘び寂びが感じられない庭園も気になった。公園として見るなら我慢もできるか。いや、やはり三階櫓が欲しいところだ。