バンクーバー五輪が閉幕した。フィギュアスケートで銀メダルを獲得した浅田真央選手、競技の魅力を伝えてくれた女子カーリングのクリスタルジャパンなど、日の丸を背負って躍動したアスリートの姿を追いかける17日間だった▼感動の一方、寂しく思うのはメダル獲得数。韓国14個、中国11個に対して日本5個。一昨年の北京五輪でも中国の100個、韓国の31個に対して日本は26個に終わった。結果のみに固執するつもりはないが、アジアの盟友に水をあけられた感がある▼前政権が「スポーツ省」の創設を訴えたが、昨年末の政府の事業仕分けでは選手強化費が削減された。双方の主張には賛否両論あるだろうが、国のバックアップの必要性は感じる。マイナースポーツの選手たちが、自らが広告塔となって強化費を捻出している現実もある▼限られた財源であるならば、ぜひとも有効に活用してほしい。そして次代を担う子供たちの夢を紡ぐ環境づくりを切に願う。