昨年の仙台市に続いて、今年は来月、盛岡市でプロ野球オールスター戦が行われる。東日本大震災支援のため被災地の宮城、岩手、福島3県で開催するもので、来年が福島県の番となる▼福島市の県営あづま球場、郡山市の開成山球場、そしていわきグリーンスタジアムの争いになるのだろうが、駐車スペースが広い県都のあづまは放射線量、県の真ん中に位置して交通の要所となっている開成山は駐車場、そしていわきは交通の便の悪さという課題を抱えている▼しかし、この中で最も大きな被害を受けたのはいわき市だ。津波が襲った沿岸部は今も更地のまま。撤去しようもないがれきが山と積まれ、たくさんの仮設住宅が密集している。オールスター戦が被災地支援であるならば、いわきで開催してこそ価値があるのではないか。多くの人気選手がいわきで元気にプレーする姿は、何より風評被害の払拭にもつながる。いわき開催を望む市民の熱意を主催者に届けたい。