21世紀枠で春のセンバツに出場したいわき海星のプレーを見に、甲子園球場に来ている▼敗れはしたが、選手たちのひたむきなプレーに拍手を送りたい。21世紀枠の候補に選ばれてから今日までずっと、選手たちはマスコミの取材攻勢を受け、家族や知人友人はもとより、見知らぬ人たちからもたくさんの応援を受けた。さすがの選手たちも、非日常ともいえる日々ので中、時にはうんざりしたことがあったかもしれない▼しかし、それだけ多くの注目を浴び続けてきたということは、選手たちが、いわき市の、福島県の、そして東日本大震災で被災した多くのまちの復興のシンボルとなっていたからにほかならない。今日のアルプススタンドには、いわきから遠く離れたまちからもたくさんの人たちが応援に駆けつけてくれた▼選手たちはひと息ついたらまた元の生活に戻るのだろうが、さて、この数カ月間の夢のような体験は、選手たちに何を残しただろうか。お疲れさま。
片隅抄