入梅を前に早くも庭のアジサイが開花しているのに気付いた。今を盛りと咲き誇るサツキとの競演となった。思えば今年は、当地でも4月の中旬に雪が降り、桜は大型連休まで残っていた。例年との違いに戸惑ったのは、自分だけではないだろう▼こうした天候不順があると、やはり気になるのは地球環境の地球温暖化の問題だ。先週、日本初の金星探査機あかつきを搭載したH2Aロケットが種子島宇宙センターから打ち上げられた▼金星は大きさや質量が地球と似ており、「明けの明星」「宵の明星」として古くから親しまれてきた惑星だ。一方で、大気の大半が二酸化炭素で、雲は硫酸から成り、上空には秒速100㍍の風が吹いているという、地球とは全く違う特徴を持つ▼このなぞの解明が、地球の気候変動の研究につながるとして、探査への期待は高い。あかつきの金星到達は半年後、そこから届くデータが、日本の惑星探査の「大きな一歩」となると信じている。
片隅抄