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片隅抄

2011.06.01

 今日から6月。東日本大震災から80日が過ぎた。比較的被害の少なかった市街地での復旧は進んでいるが、壊滅的な被害を受けた沿岸部の復旧はこれから▼先日、海岸沿いを車で通ってみた。半壊した家がまだそのまま残り、津波被害の甚大さをあらためて認識させられた。家族や家を失い心の傷がまだ癒えずにいる被災者に、こんなことを言うのは酷なのだろうが、一日でも早く立ち直ってほしいと願うだけだ▼それには国、県はもとより、市が中心になって震災復興に向けた道筋を早急に市民に提示する必要がある。従来だと行政、有識者、市民団体の代表らで構成する検討委員会を立ち上げるのが一般的だが、今回は復興のアイデアを広く市民に求めてはどうか▼北海道の旭山動物園があれほどまでににぎわっているのは、来園者の目線で飼育員らがさまざまなアイデア出し合った結果だと聞く。その例に倣っていわきの復興計画も市民目線で考えていくのだ。



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