市は本年度、11月の第2日曜日を、男女共同参画の日と定めた。これに合わせ、広く「男女共同参画に関する川柳」を募集している▼また総合図書館では、女流文芸誌『青鞜』創刊100年の企画展示を実施中だ。「元始、女性は実に太陽であった」という平塚雷鳥の創刊の辞と、与謝野晶子の「山の動く日来る」の詩が有名だが、かの時代に、女性に自我の確立を促す画期的な活動として知られている▼少し前だが、男女共同参画に対する市民意識を取材した。女性の社会進出が進む中、全体的には「性差を認めた上で、人間的平等を大切にすべき」という意見が多かったが、「女性の地位は向上したとはいえ、今なお男性優遇社会」という感想も▼『青鞜』の時代から解決されずに続いている問題もあるというわけだ。その解決には、男女ともまず人間であるという視点、相互理解の必要性を実感している。そんな中、初の川柳募集にどんな作品が集まるか楽しみである。
片隅抄