日本漢字能力検定協会が先日、今年の漢字を発表。今年の世相を表す漢字として、第1位に選ばれたのは「絆」だった。2位以下には、「災」「震」「波」「助」が続く▼今年は、東日本大震災などにちなんだ漢字が多くなっているのが特徴か。国内外で震災や台風、洪水などの大災害による甚大な被害が発生。支援活動などを通し、人間の結びつきの大切さを実感したことが1位になった理由と思う▼個人的には「忙」。漢字1字ではないが、「無我夢中」も当てはまる。東日本大震災や東京電力福島第一原子力発電所事故などの影響で、これまで経験したことのないライフラインの断絶、物資やガソリン不足、放射能に対する不安など、毎日の生活に精いっぱいだった▼放射能への不安はまだあるが、ようやく落ち着きを取り戻してきたような気がする。今年も残すところ2週間あまり。復興への歩みを進め、来年は、明るい話題が紙面を飾る毎日になるよう期待したい。