梅雨が終われば本格的な夏の到来だ。せめて室内だけはエアコンの風で涼を感じていたいが、今年も全国的な節電対策で、室内温度はどこも高めの設定に▼となれば、省エネのためのクールビズでこの夏を乗り切るしかない。市でも先月14日から、職員がノーネクタイに開襟シャツ、ブラウスなどの軽装で業務に当たる「さわやか軽装デー」をスタートさせた▼とはいっても、酷暑の夏ともなればクールビズにも限界がある。市内には先の震災と原発事故で被災し、不自由な避難生活を送る人がまだたくさんいる。被災住宅で節電に心掛けることはけっこうなことだが、暑いのを我慢し過ぎて熱中症にでもなっては大変だ。せっかく助かった命、大事にしてほしい▼将来に不安を抱えながら生活する被災者がいる一方で、政治家の方々は服装はクールビズでも頭の中は国民不在の政争でヒートアップ。頭の中もクールにして、国民が安心して暮らせる政治をしてほしいものだ。
片隅抄