市内の中学校では、職業体験を通して、子どもたちに働くことの尊さ、大変さを実感してもらおうと、各企業に依頼して職業体験学習などを開いている▼職場体験に訪れるのは2~3年生。希望する職種の企業に出向き、そこで働く人たちと1日から2日間の予定で実際に仕事を体験する。弊社にも先月から今月にかけて、生徒の訪問が相次いでいる。生徒たちは一日記者の名刺を持って、取材を体験。機械を使って新聞の組み方なども学ぶ▼生徒たちにとってはどれも初めての体験で、驚きと同時に大変さも実感するようだ。場合によっては新聞運びや配達作業も体験するので、新聞社というより働くというそのものに対し、印象を悪くするのではと心配になるが、後日会社に届く礼状を見て安堵する▼不況の影響から、正社員としての採用ワクは年々狭くなっている。いずれこの生徒らも就職の時期を迎える。その時までには就労の場が広がっていることを願いたい。
片隅抄