第85回記念選抜高校野球大会に21世紀枠として初出場した、いわき海星。初戦となった23日、スコアをつけながら、会社のテレビで戦況を見守った▼テレビで見ている限りでは〝甲子園〟という夢舞台にも臆することなく、堂々としたプレーぶりが印象的だった。初出場ではなく、何回も甲子園でプレーしているかのような選手の落ち着きと、冷静さも頼もしく思えた▼残念ながら、同じ21世紀枠の遠軽(北海道)に0―3で惜敗したが、チームの持ち味は十分発揮できたと思う。甲子園での善戦で今夏の福島大会での活躍が期待される。福島大会で優勝を果たし、再び聖地に戻ることでこの悔しさを晴らしてほしい▼「痛みに耐えてよく頑張った。感動した」は、大相撲13年5月場所の表彰式で総理大臣杯を渡す際、当時の小泉純一郎首相が優勝した貴乃花にかけた言葉。いわき海星の甲子園での戦いぶりに「震災を乗り越えよく頑張った。感動した」と、賛辞を贈りたい。