2020年の夏季五輪招致を目指す東京都。猪瀬知事が先頭に立って招致活動を展開している。25日にはIOCが、同じく夏季五輪招致を目指すイスタンブール、マドリード3都市の評価報告書を公表した▼イスラム圏初の開催となるイスタンブールは隣国の内戦、マドリードは経済危機の懸念がマイナス要素になっているという。これに対し東京は政府の強固な支援や安心、安全、確実な五輪が評価され、良好な評価を受けた▼2020年といえばわずか7年後。東京評価の中に電力供給や地震・津波対策も長所として挙げられた。そこでフクシマに住む1人として言いたい。原発再稼働の是非が問われているのに、何を根拠とした電力の安定供給か▼地震・津波対策も一体何だ。2年3カ月前のあれは単なる想定外だったのか。故郷を追われ避難している人たちは五輪放映を古里で見られるのだろうか。県内原発の廃炉は、中間貯蔵施設は、除染は、老婆心だといいが。