8日の投開票に向けて、いわき市長選4立候補者の舌戦もヒートアップ。先日、某候補者の演説を聞いた。声をからし、あれもこれもやります、ここはこう改善しますと、公約のオンパレード▼候補者の公約は、特に市長選ともなれば各方面にわたって改善策を並べるのが一般的。そこで、近年はマニフェストと呼ばれる公約が主流を占めるようになった。単に公約や政策を並べるのではなく、もう一歩踏み込んで、それを行うためにかかる費用や手段など、より具体的に有権者に訴えるのだ▼当然と言えば当然な話だが、しかし当選し1年、2年とたつうちに、有権者との約束を忘れてしまう議員が少なくないのも事実▼公約にある程度の理想も必要なことも分からなくはないが、まずは現状をきちんと把握し、任期内での実現可能な政策を示してほしいものだ。選挙に勝つためだけの公約では、いつかどこかで行き詰まる。そうならないようにしてもらいたい。
片隅抄