「近ごろの若い者は…」とガミガミ口うるさい近所のおじさんの心境である▼市役所から資料としてもらった「平成26年成人式の開催について」を見た。式典のあと開かれる記念行事のタイトル。「全員集合!」や「いつ○○? 今でしょ!」「じぇじぇじぇ!」のオンパレードだ。たかがタイトルだが、それにしても安直すぎないか、流行におんぶしてないかとおじさんは憤慨するのである▼若者の特権とはなんだろう。1つ言えるのは、失敗してもやり直せるチャンスが与えられることだ。おじさんのように50も半ばを超えると、1つのミスが人生の終わりを意味するが▼流行や大勢に乗っかって事なかれで終わるのではなく、自分の個性を世の中で試す若者であってほしい。組織の中でイエスばかり言っていれば楽だが、それなら機械の方がましだ。震災からの復興が終わった後の、新しい時代のいわきを背負って立つ新成人に若くないおじさんからの小言である。
片隅抄