4年に1度のサッカーの祭典「ワールドカップ」が始まった。残念ながら日本は初戦に敗れたが、どの戦いも興味深い試合の連続だけにしばらくは、寝不足が続きそうだ▼日本が出場した過去4回の大会中、2002年の日韓合同大会が最も印象に残っている。日本で開催されたということもあるが、アルゼンチンチームがJヴィレッジをキャンプ地に選んだということが大きいだろう▼サッカーのトレーニング施設としての聖地になり得たかもしれないJヴィレッジ。そこは現在、原発廃炉に向けての最前線基地となり、かつてのグラウンドは仮設の宿舎に、好評だったレストランは作業員の食堂に変わった▼東電は5年後を目途に、Jヴィレッジを県に返すことを明言している。しかしそこには、戻せばいいんだという東電の主張が見え隠れする。日本代表が合宿地として再びJヴィレッジを選んでくれる日が待ち遠しい。そうなれば風評被害も払しょくされるかもしれない。