週末には子どもたちの夏休みが始まる。学校での時間割通りの日々に比べ、家庭で過ごす自由な時間が増える。生活のリズムを自分で作るいい機会でもある▼タイトルにひかれて手にした本がある。ジュニア向け新書の『正しいパンツのたたみ方』だ。副題には〝新しい家庭科勉強法〟とある。著者は、高校の英語科教諭から家庭科教諭に転身した男性。「家庭科は自分の生活を自分で作っていく力をはぐくむ。家庭科における学びが、自立して生きる道筋になる」と説く▼そんな著者が勤務校で「毎日の自分の弁当を自分で作ってみよう」と呼び掛けた。どんな弁当にするか、献立や調理法だけでなく、食材の値段や旬など細かいことまで考え、そして作るために早く起きないといけない―弁当作り1つにもたくさんの学びがありそうだ▼子どもにとっては「家事手伝いが自立への助走」といえよう。長~い夏休み。ジュニア諸君はぜひ、家事に挑戦してみてはいかがだろうか。