JAいわき市女性部のお母さんたちが腕によりをかけて作った18種類の「100歳弁当」がコンテスト会場に並ぶ▼おいしさはもちろん、栄養のバランスや減塩などを考慮したヘルシーさが売り物。これに赤や黄、緑など見た目も華やかとくれば文句のつけようがない。入賞の6点以外も甲乙つけがたく、コンテストで終わらすのはもったいない、食堂や老人施設などで日替わりで出せばいいのにと思った▼海外の事情には疎いが、日本の弁当へのこだわりは群を抜いているのではないか。弁当作りの料理本を見ると日本人の繊細さを感じさせるアイデア豊かなレシピがふんだんに紹介されている。親子で弁当を作るというイベントもあるが、見ていてほほえましい▼家庭の事情で、娘の弁当を男手で作り続けている。見た目も味も繊細さとは程遠いが、うれしいことに1度も残してきたことはない。愛情という名のスパイスがきいているんだろう、と父は勝手に思っている。