1月も後半となり、昼の時間が少しずつ長くなってきた。また年末年始のような慌ただしさがなくなり、世間全体が落ち着きを取り戻した感があるこのごろ。一方で明日は大寒、寒さも本番を迎えた▼本番といえば、受験生も今が勝負どきだ。市内の私立高ではすでに入試の合格発表が終わったが、県立高に向けては、これからがラストスパートだ。15歳の中学3年生にとって、高校受験は人生初の関門といってもいいだろう。目指す学校を選び、合格に向け努力する―いわば、大人へ向かう第一の試練だ▼何より大事なのは、将来を見通し、自分の意思を持つことだ。勉強をやらされているのではなく、目的を持ち自らやっていると考えられるようになれば、今の苦しさにも耐えられるだろう▼そしてだんだんと知ってほしいのは、人生にはもっと大きな山やもっと深い谷が待ち受けているということ。高校受験を乗り越えた力は、その先の苦難を越え行くための最初の糧になる。
片隅抄