神奈川県川崎市で起きた中1男子殺人事件は、社会に大きな衝撃を与えた。逮捕されたのは10代の少年3人で、男子生徒の首などを刺し、殺害した▼近年、子どもたちの命が軽く扱われていないか。先月には和歌山で小5男児が殺害される事件があったばかり。犯人は近所に住む無職の男ということで、住民たちを恐怖のどん底に陥れた。これまで何事もなく暮らしていた町で、通り魔事件や凶悪犯罪が発生すると、住民は続発を恐れ不安を募らせる▼この種の事件が起きると、警察は地域のパトロールを強化し、保護者は子どもたちの登下校に付き添い安全確保に努めるようになる。凶悪犯罪は何も都会だけの出来事ではない。今後は地方でも子どもたちを守るためには何をすべきなのか、地域の問題として住民1人1人が考えることが大事になってくる▼4月は入園・入学シーズン。園児や児童が町にあふれるだけに、不審者や街頭での犯罪にはなお一層の警戒が必要だ。