入社式も済み4月初の月曜日、27年度がいよいよ本格始動した。新社会人の皆さんは、これからどんな経験を積んでいくのだろう▼人が成長するきっかけは、日常の中にこそあると思っている。大切なのは、気づきだろう。これまで親の庇護のもとに暮らしてきて、ずっと「当たり前」だと思っていたことも、実は支える誰かがいたからこそ成り立っていたことを知る時がきっと来る▼それは、生活の基本の衣食住に始まり地域社会、そして国家、世界の出来事にまで及ぶだろう。そこに気づいた時が、本物の大人への第一歩。「次は自分が支える側になろう」という若者の意気が、より良い未来につながるはずだ▼ところで、本日から12日までは「春の新聞週間」。進学や就職で新生活を始めた若者に、新聞購読を促すことを目的とし、2003年に始まった。わが身としては、読ませる新聞作りで、気づきのきっかけを若者に提供する役目を認識する週間と心得ねばなるまい。
片隅抄