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片隅抄

2015.08.07

きのうから始まった平七夕まつり。連日の猛暑にもかかわらず、大勢の人が訪れている。昨夕、ぶらりと本町通りを歩いてみたが時代のすう勢なのだろう、1本1本の笹飾りの間隔が広く、ややさびしい気もした▼ここ数年お決まりのスタイルだが、飲食の出店が軒を並べていた。中にはしゃれにならない品の悪い商品名を付けて売る店もあった。地元に生まれ慣れ親しんだ催しだけに、思い出すのは昭和40年代。初日、通りの端から端まで何度も歩き、夕刻また繰り出す▼生バンドをそろえたのど自慢のステージ、妖しげな尼僧姿でお守りを売っていたおばさんも懐かしい。人出も少なくなる3日目の午後は子どもながらにむなしい気になったものだ▼回を重ねた現在、最終日に開かれる「いわきおどり」が平七夕まつりのにぎわいを継続させている。この発想は今でも妙案だと思う。さらに美化意識の向上にも感心する。大いなる宴のあとも、元の街並みになっているだろう。

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