日曜ドラマ「下町ロケット」をご覧の方も多いと思う。新聞小説と同時進行という手法を取り、人気も高い。こちらも途中回からだが、つられるように画面に見入っている▼20年以上前、施工業者の依頼で好間工業団地に新設されたある工場を撮影に行った。事前許可を取らなかったこちらも悪かったが数分後、血相を変えた社員に「どこの社だ」「誰に頼まれた」などと強い語気で問われた▼思えばここの親会社、某国に軍事的な技術供与したことで世間からバッシングされていたころだった。ドラマではさまざまな難局に直面しながらも、阿部寛さん演じる経営者が目を充血させ、社員を前に自社技術を誇り、夢を語る▼おりしも国内では、初の商業衛星「H2A」が打ち上げに成功、イメージが重なる。さて復興対策の1つに廃炉加速に向けた「ロボット産業研究都市構想」の声を聞く。誘致が実現し、浜通りの技術を結集した最先端施設になることを期待する。
片隅抄