今年に入り全国で、高齢者運転の車がコンビニなどに突っ込む事故が相次いでいる。原因はアクセルとブレーキの踏み間違い▼昭和40年代、交通戦争と呼ばれるほど、交通事故が増え続けた時期があった。その後、警察の取り締まり強化、運転者のマナー向上、車の安全性能アップなどによって、交通事故は減少傾向へ。変わって平成の世は高齢化が進み、65歳以上の高齢者の事故割合が、全体の3~4割を占めるまでになった▼高齢者が関係した事故を見ると、一瞬の判断の遅れが原因となる場合が多い。加齢による身体機能の低下は致し方なく、警察署では高齢者に対し運転免許証の自主返納を勧めている。しかし、先週も同欄で書いたが、路線バスや鉄道などの交通機関が発達していない地方では、自主返納が容易に進まないのが現状だ▼高齢者の事故を減らし、不便な所に暮らす住民の足を守るためにも、せめて路線バスの充実を図ることはできないものか。