市立図書館の28年度年報によると、本年3月現在の蔵書は75万6596冊で、10年前の48万4219冊に比べ1・5倍以上。これには、19年に開館した総合図書館の役割が大きい。実際、蔵書の3分の2が総合図書館所蔵だ▼また、総合図書館の来館者数は平日が2000人弱、土日は2500人を超える。中でも親子連れの姿が多く、同館では「読書習慣は子どもたちの将来に必ずプラスになる。より多くの利用を促したい」と新たな事業も始まる▼それが、夏休みに展開する「子ども司書育成講座」だ。小学生が2日間で図書館司書の仕事を学ぶものだが「本に囲まれどんな体験するのだろう」と楽しみだ▼今は、インターネットからさまざまな情報が簡単に手に入る。しかし、無記名だったり出典が不明確だったりするデータも少なくない。一方、本は自ら繙いてこそ知識が得られるもの。子どもたちが自ら学ぶ力を付ける点でも、公立図書館の意義は大きいと感じている。