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片隅抄

2016.11.22

けさは目覚まし時計が鳴る直前に、大きな揺れに驚いて跳び起きた。小名浜地区の山間部に住んでいるが、海の方角から消防車や防災サイレンが聞こえた▼震度5弱の地震。熊本や鳥取で続いた大地震を対岸の火事のように見ていたが、やはり他人事ではなかった。東日本大震災以降、こうして忘れたころに大きな地震に見舞われる。そのたびに5年8カ月前の恐怖がよみがえってくる▼けさも、足を踏ん張りながら「これ以上大きくならないでくれ」と誰にともなく祈った。テレビやラジオでは、ひっきりなしに津波情報を流し、高台への避難を呼びかけていた。朝食など通勤・通学に備える時間帯だ。海岸部の人たちは大変だったろう。「まさかあのときのような大津波はこないだろう」と思いながらも、避難しないわけにはいかない▼ともあれ津波は60㌢程度で治まった。しかし津波警報をオオカミ少年のウソと思わず、これからも「すぐに高台に避難」を心がけたい。

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