立春が過ぎたといっても、まだ寒い日が続く。こうなると、冷えた体を温める入浴が欠かせないという人は少なくないだろう▼ところで、入浴中の事故というと「ヒートショック」が有名だ。寒い脱衣所から熱い湯船につかることで、血圧が急激に変化し、場合によっては死に至ることもあるというから恐ろしい。先日、テレビを見ていたら入浴中に熱中症になることがあるとの話に驚いた。最近、増えているというので二度びっくり▼内容はこうだ。冷えた体を温めようとぬるめの湯に長時間つかることで、発汗作用が促進され、自分でも気づかぬうちに汗をかき、多量の水分が奪われるというものだ。抄子もどちらかというと長湯のほうだ。寒い日などは体が温まり気持ちがいいので、ついつい入浴が長くなってしまう。必要以上に長湯せず、適度に水分を取ることが肝要だ▼来週は弥生3月。全国から桃の便りが聞かれるようになる。春はもうそこまで来ている。
片隅抄