今月も1週間を切り、6月を迎えるころになると、はや1年の折り返し点を感じることになる。梅雨に入り、予想される暑い夏が訪れる▼先日、第1回市海水浴場安全対策会議が開かれ、7年ぶりに薄磯海水浴場の再開が決まった。東日本大震災以前は県内随一の人出を誇るなど、本市が自慢する夏の観光地であった。海外リゾート地の〝シーサイド〟とは違うが、季節の雰囲気を楽しむには海が似合う▼この薄磯海水浴場には遠い記憶がある。親戚の寺院が近くにあり、大勢で訪れた。眼前に広がる海岸、波しぶき、真っ青な空とただそれだけだが、なぜか忘れることができない。久しぶりの再開に期待したいものだ▼それでも震災によるさまざまな影響は、本市の観光産業に影を落としている。関係者が風評払しょくに努力を重ねているが、世間の理解度は進んでいない。海、山、そして温泉もある郷土の良さを誇りに思い、市民一人一人がPRに努めたいものだ。