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片隅抄

2017.06.13

最近、朝刊の書評を読むと関心ある本がいくつも目に入る。読書はあくまで個人的な部類だが、興味をそそられる。そこで値段を確認すると、おおかた2千円以上、ここで考え込んでしまう▼図書館で借りる手もあるが、読み返すことを前提にすれば、それも面倒といえる。英文学者吉田健一は「蔵書は500冊で十分」と生前の随筆で記す。もっとも、こちらは蔵書というより趣味的分野の収集といえるが▼先日、本紙で紹介した『いわきの地誌』が静かに売れている。本市における学術研究・調査を行う、いわき地域学會発行の書籍である。発行元ではガチガチに硬い本と評するが、そうでもない。写真、グラフが豊富であり、かつ内容も詳しい▼大人には再度の郷土勉強、子どもたちなら新しい地域発見につながろう。そんな中、文芸の分野で約30年間にわたり存在感を示してきた、いわきの総合文化誌『うえいぶ』の最終号が発行された。一抹の寂しさを覚える。

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