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片隅抄

2017.06.30

先日、いわき芸術文化交流館「アリオス」で第51回市消防幹部大会が開かれた。市消防団各支団所属の団員、市消防職員ら約900人が出席する中、勇ましい支団旗入場で式が始まった▼地域防火、防災に日夜精勤し不測の事態には昼夜問わず現場に向かう。その存在は大きく、頼もしい限りだ。団員らの永年勤続、功績、活動などをたたえる表彰式のほか、各支団から選考、推薦された団員の意見発表大会もあった▼「身命を賭す」という言葉がある。大会プログラムの終わりに殉職消防団・職員の名簿が記載されていた。古くは明治29年1月7日、旧小野田炭鉱の火災現場で亡くなった28歳男性をはじめ、これまで23人が記録されていた▼その中で昭和20年8月10日、川前町で事件があった。要因を読むと「逃亡兵士の捜索応援中、米軍狙撃のため殉職」とある。悲劇はどのような状況で起きただろう。敵艦載機による機銃掃射か、相手の拳銃か。終戦前の謎である。

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