新年度に入り、身近なところで値上げが目立つ。ひところ「価格破壊」などの言葉が流行したものの、個人的には直接、恩恵にあずかるものはなかった▼業務が一段落したあと、遅い昼食を取る。ランチタイムはすでにタイムオーバーのため、通うところは固定化している。今月に入り、毎週2~3度は食事に使う店を訪れた。テーブルに置かれたメニューが新しくなっていた▼よく見ると各品が20~100円以内で高い。会計時、突然の値上げに皮肉でも言ってやろうと思ったが、店内の壁に「4月からメニューの一部を改定させていただきます」とあったので、考え直した▼どおりで先月末ごろから、普段ニコリともしない店員さんの愛想がよかったはずだ。それにしても一部どころか、ほぼ全品の料金が上がっていたのには参った。対抗策は、せいぜい行く回数を減らすことくらいである。近々予定される消費税アップの際には、どうなることやらと暗澹とする。
片隅抄