最近あだ名で呼び合うのを禁止する小学校が増えているという。いじめにつながるからだと言うのだが、何かすっきりしない▼先生が児童を呼ぶ時も「君」や「ちゃん」を付けてはいけないと言う。男女問わず、「さん」付けで呼ぶのだそうだ。呼び捨てもいけないということだ。変なあだ名を付けられ、それがいじめにつながるということは否めないし、実例としてあるのも現実で深刻な問題だ。だからと言って、あだ名を禁止にしてしまうのは早計な気がする▼高校までは、「教諭」つまり、勉学を教えるだけでなく、諭すことも重要な職務なはず。問題が起きる恐れがあるから禁止にするのではなく、問題が起きないように指導していくことが重要なのではないだろうか▼モンスターペアレントが問題視される中、学校側の防衛措置なのかもしれない。しかし、そのしわ寄せは全て子供たちに来る。あれもこれも禁止では創造力が養えない。教育の基本を見直す時期に来ている。
片隅抄