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片隅抄

2018.05.19

桜の季節が終わり、勿来の関公園にまた静けさが戻った▼梅雨を迎える前の初夏の公園は海から吹いてくる風もさわやかで、気持ちがいい。勿来関文学歴館で開かれている企画展をのぞいて、松並木の遊歩道を散策して、いにしえの雰囲気を醸す吹風殿でひと休み。そんな人たちの姿をよく見かける▼ただ、残念なことがひとつ。文学歴史館2階の企画展示室の狭さにいつも違和感を感じている。この中途半端なスペース、いったい誰が設計したのだろうか。それだけに、暗がりの中で得体のしれないオブジェが並ぶ反対側の第1常設展示室の「歌枕『なこそ』」の広いスペースがもったいない▼照明を明るくし、無用なオブジェを取り払い、企画展示室のスペースを広げるべきだ。そして心平記念文学館とも、暮らしの伝承郷とも違うここならではの企画展を開催する。今年から施設の指定管理者が市教育文化事業団に変わった。歴史の専門家のオリジナル性に期待したい。

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