梅雨明け近しを思わせる暑さが続いている。冷寒のイメージが強いロシアで開催中のサッカーワールドカップ。昨夜も1次リーグ突破をかけた日本代表チームの試合が生中継され、国民の目をくぎ付けにした。結果はご覧の通りである▼かの地も連日、暑い日が続いているという。参加国の中には、慣れない環境に苦慮していることだろう。話は違うが、先日から山崎豊子原作『不毛地帯』のDVDを見ている。こちらは文庫本も購入しているが、映像が先になった▼終戦間際、停戦交渉のため満州に渡った大本営の陸軍中佐がソ連軍に拘束され、そのまま極寒の地シベリアに送られる。赤化思想のもと、マイナス40度の中での強制労働が強烈な印象を与える▼帰還までの10年を耐え抜き、帰国後は商社マンとして経済戦争に身を置く主人公。実在のモデルがいるというが、本編テロップには「偶然にすぎない」とある。サッカーから連想した現代史の裏側を少し考えている。