「高校野球はガラパゴス化する」。先日こんな衝撃的なニュースをネットで目にした。金属バットの使用が、日本の高校野球を世界的に孤立させる恐れがあるというもの▼高校生でも、国際大会では木製バットを使用しなくてはならない。飛距離から、打ち出すボールの初速、打ち方まで違う。慣れないバットのせいか、先日行われた18歳以下のアジア選手権では、3位を死守するのが精いっぱいの惨敗に終わった▼バットのせいだけとは言い切れないが、敗因の一つには違いない。アメリカでも金属バットは使用されているが、日本のとは規格が違う。飛距離重視の日本の規格に対し、木製バットの感触に近い規格になっている▼バットに限らず、ボールも国際基準ではない。共通して言えることは、日本の基準はボールが飛ぶようになっているということ。「ホームランが減るから」、関係者のそんな声が聞こえてきそうだが、実に恥ずかしい国内基準と言わざるを得ない。