毎年、8月から9月にかけて長野県松本市では、世界的に有名なクラシック音楽の祭典が開催されている。「サイトウ・キネン」といえばお分かりの方も多いのではないでしょうか▼今では「セイジ・オザワ松本フェスティバル」と名称が変わったが、世界的指揮者、小澤征爾さんの呼びかけに賛同した国内外の若手演奏家が松本に集結し、演奏会から各種セミナーまで、質の高い音楽を提供している▼一方、いわきに目を移してみると、言わずと知れた、吹奏楽が盛んな地域。今年は、磐城高校と湯本高校が吹奏楽コンクール全国大会に出場するが、東北代表を独占する快挙も成し遂げている。中学も、東北大会の常連になっているし、全国大会で金賞を取ったこともある▼合唱が盛んな郡山は、「楽都」として町づくりをしている。いわきも負けてはいられない。吹奏楽を町づくりの核にしてはどうだろうか。世界に誇れる吹奏楽の「祭典」がいわきで開催されるのを見てみたい。
片隅抄