かつて青年会議所に所属していた時、市内の子供たちを国際姉妹都市であるオーストラリアのタウンズビルでホームステイさせるため、同行したことがある。ケアンズから南下したところにある地方都市で、気候が温暖で過ごしやすいところでもある▼知らない土地、まして海外では文化や風習など戸惑うことも多い。その時もそれは多々あった。その中でも町の交差点に衝撃を受けた。ほとんどの交差点に信号がなく、しかもロータリーになっていたのだ▼見慣れない光景に面を食らったが、そのシステムを理解すると、事故防止の最善策だと納得した。つまり、交差点に入る車両はすべてロータリーに左折で入る。直進も右左折も、進みたい方向に左折で進むのだ。すべての車両が減速して交差点に入ることと、右折がないことで事故を防ぐというのだ▼最近は試験的に日本でも設置されているところがある。土地の問題など課題も多いが、本格的に考えてもいい事案といえよう。