ハクチョウが福島の阿武隈川に、初飛来したと聞いたが、いわきではいつその姿が見られるのかと心待ちにしていたところ、先日、知人から小川にハクチョウが飛来したと教えられた▼早速、小川町の三島橋下を流れる夏井川に行ってきた。数は少ないものの岸辺に一固まりのハクチョウがいた。「コウコウ、コウコウ」とにぎやかな鳴き声とともに、水面を滑るように泳いでいるものから、くちばしを水の中に入れ一心に何かをついばんでいるものまで、思い思いの動作をしていた▼ハクチョウは一冬、この地で過ごすわけだが、全部が全部シベリアに旅立って行けるわけではない。中には送電線にぶつかって羽が傷ついたり、野犬に襲われケガをして飛べなくなるハクチョウもいる。ハクチョウにとっていわきの地も安心の越冬地でないことがわかる▼これから何が起こるか分からないが、来春には仲間たちと無事にシベリアに向かって飛び立てることを願うばかりだ。