幕内力士42人のうち6人が休場している大相撲九州場所▼横綱・大関陣では2人が休場。残る2人も6日までに4敗と3敗。休場明けの34歳、白鵬だけが1敗を守っている。大関取りと期待された御嶽海も既に4敗、右まぶた裂傷もありいつ休場してもおかしくない。アナウンサー泣かせの四股名、新入幕の若隆景は初日から4連勝と沸かせたが、翌日から休場と土ならぬ味噌をつけた▼力士の異常な体重増加が一番の原因なのはもはや明らかだ。また稽古量や日ごろの体のケアに問題はないか。各部屋の親方たちの指導・監督・管理の在り方も今、問われるべきだが、最も肝心なのは年6場所90日間の本場所興行の見直しだと思う▼「土俵の鬼」らがいた昭和の力士と比べ、入門する本人の動機や基礎体力の弱さが聞かれる中で、ケガをしても完治する前に次の場所が来る過密日程が以前から課題になっている。八角理事長ら協会はどんな手を打つ!? それとも沈黙のままか。
片隅抄