近ごろ、夏の太陽がギラつく雲一つない晴天にお目にかかっていない。マスクをはずせない夏に熱中症が続出しても困るが、どんよりとした鉛色の雲間から雨ばかり降る毎日では、新型コロナ鬱に拍車がかかってしまう▼台風の季節はまだ先だというのに昨夜から今日にかけての記録的な大雨で、九州では熊本を中心に昨年秋の大水害を思い出させるような人命にかかわる氾濫や土砂崩れが発生した▼今は梅雨のさなかである。いわき市でも、先日のまとまった雨で新川や夏井川、鮫川などで水位が増した。たった一晩でだ。ことしも秋の台風が心配だが、今だって梅雨前線が活発となって、いつ熊本のような台風並みの大雨が降ってくるかわからない▼近場では、社屋北側の高台にある旧城跡で斜面の一部にブルーシートがかけられているが大丈夫なのだろうかと心配してしまう。昨秋氾濫を起こした河川、土砂崩れの危険性がある場所が万全であるのかどうか気がかりだ。
片隅抄