齢90になって“赤ちゃん返り”の兆候が出てきた父だが、血気盛んなころはよくケンカを吹っかける怖いオヤジだった▼取り締まり中の白バイ警官にスピード違反で検挙されたときを思い出す。反則切符を切られている最中、自分と同じスピードを出してバイクが通り過ぎた。オヤジが黙っているはずもない。「なんで俺を捕まえてアイツを見逃すんだ! 奴もスピード違反だろう」▼先日、放置駐車違反で1万5千円の反則金を納入した。それは仕方ないが、JRいわき駅前大通りで、交差点近くの一車線に営業車でもない車が駐車していたのに、パトカーがそのまま通過していったときは、若き日のオヤジの心境になった▼踏切近くで白バイが隠れ、一旦停止しない車両を検挙するのは「これで懲りただろう」と痛い目に遭わせるためか。姿を見せての抑止力より効果があるということだろう。ちなみに徐行でなく、踏切で一旦停止する意味をいまだ理解できないでいる。