第25回国体開催記念いわき支部高校野球大会が閉じ、磐城が2年ぶり4回目の優勝を飾った。この大会は平成7年のふくしま国体開催を機にその翌8年から、「平球場完成記念大会」から名称を変更。シーズン最後の公式戦として、来季を見据えた戦いぶりが見どころとなる▼昨秋は東日本台風の影響で中止。今年は雨で1日順延し、新型コロナの影響で無観客となったが、四半世紀にわたり、高校野球ファンに愛され続けている▼第1回大会は平商業が優勝した。前大会名で最後となる平成6年、その翌年夏、甲子園出場を果たす磐城に0―44と屈辱の敗戦を喫した小名浜水産がいわき海星の新校名で同じ磐城に挑み、延長戦までもつれる死闘を繰り広げるドラマもあった▼NHKの朝ドラ「エール」は夏の甲子園の大会歌「栄冠は君に輝く」の誕生秘話の物語に入った。来年、いわき海星は「小名浜海星」での出場となる。ひと冬越え、来夏、成長した球児たちの姿が楽しみだ。
片隅抄