誰がここまで長引くと思っていただろうか。そう、いまだ収束の兆しも見えないコロナ禍のことである▼先日、「医療大国と言われる日本でどうして、医療崩壊になりかねないと言われるの」そんな質問を受けたことがある。仕事柄何でも知っていると思われたのだろう。下手なことは言えないのでちょっと調べてみた▼確かに日本の医療体制は世界にも誇れるレベルである。ではなぜ医療崩壊だと言われるのか。簡単に言えば病床も含め、新型コロナウイルスに対応できる医療体系になっていないということ。公立の病院は患者を受け入れてはいるが、民間の病院に至ってはその数が限りなく少ない。そのことが根本的な問題とも言える▼毎日のワイドショーのトップは新規感染者数。毎日3時には速報が出るほどだ。確かに人流を抑えることが感染防止につながる。しかしあまりにも負担を国民と飲食店に押し付けてはいないだろうか。医療体制の充実こそ、収束への近道だ。
片隅抄