東京五輪・パラリンピック招致から決定までのお祭り騒ぎが懐かしく思えてくる。予期せぬ新型コロナウイルスの猛威に昨年開催が1年延期され、今また危ぶむ声を尻目に2週間後の開会を迎えることになる▼折しも緊急事態宣言が発出される中、1都4県の34競技会場は無観客になる見通しになった。観客の前で最高のパフォーマンスを披露するのがプロ。こちらはアマチュアだが、静寂が支配する舞台では、アスリートの高揚感も違うであろう▼前日の雨から奇跡の晴天に恵まれた開会式など、すでに伝説化している前回の東京大会。このスポーツの祭典を回顧する「地元紙からみる1964年東京オリンピック・パラリンピック」が総合図書館で開かれている▼両大会前後の盛り上がりを各紙の記事で再現。本紙に限れば「五輪千円銀貨に人気殺到」「古山、大内に特別体育功労賞」など17本。ちなみに大内さんは重量挙げミドル級で銅メダルを獲得している。
片隅抄