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片隅抄

2021.08.14

いま〝語り部〟というと、いわき市には東日本大震災の悲惨さと教訓を後世に伝え、風化させない「震災語り部」の方たちがいる。そして震災の様子をとどめる動画や画像、被災した実物など関連資料を収蔵した施設もいくつかある▼では先の戦争を、市内ではどう語り継げばいいのだろうか▼終戦の年に生まれた人でさえ71歳になる。父親は92歳になるが出征した経験はない。幼いころ母親に聞いたのは、B29の戦隊が上空にやって来て防空壕に逃げ込んだことくらい。63歳の自分にいたっては、アルマイトの食器でアメリカから配給された脱脂粉乳を飲んだことがわずかな戦後の体験だ▼あの広島や長崎でさえ、原爆の恐ろしさや被ばくの苦しみを語り継ぐ人たちが少なくなって、核兵器廃絶とともに、どう後世に伝えていくか難しい問題を抱えている。震災と同様に、戦災の記憶もとどめていかなくてはならない。散逸しかねない貴重な証言や資料をどういう形で残すか。

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